小説

任侠ショコラティエ

任侠ショコラティエ
イラストレーター:岡田航也
あらすじ

歌舞伎町でボンボンショコラの専門店「ちょこれーと屋さん」を営む星咲直美は、かつて「歌舞伎町の王」と呼ばれた伝説の元極道。傍若無人な振る舞いと破天荒な言動に舎弟の譲二はいつもきりきり舞いだが、なぜか女たちと年寄りには人気がある。そして、きょうも店では騒動が巻き起こり……

第19回
薄暗い地下室の中央に設置された手術台――仰向けに横たわる野崎の遺体の鼻は曲がり、右の頬はテニスボー… (2021年10月11日)
第1回
少年の幼い頃の夢は、百獣の王ライオンのような猛獣になることだった。 だが、鬼渡譲二といういかつい名…(2021年1月12日)
第2回
「わー! かわいい! ハートとか貝殻とか、超インスタ映えするじゃん」 ギャルが、ショーケース越しに…(2021年1月25日)
第3回
譲二は肩身の狭い思いで午前中の代官山の路地裏を歩いていた。 アパレルショップ、雑貨店、カフェ……お…(2021年2月10日)
第4回
午後二時。甘い香りが漂う十坪の厨房に、クラシックピアノが奏でるリストの「ため息」が流れていた。 ク…(2021年2月25日)
第5回
午後九時を過ぎた歌舞伎町は、ほろ酔い加減の酔客で賑わっていた。「驚きました。直さんって義理堅いんで…(2021年3月10日)
第6回
「直さんじゃないですか! ご無沙汰してます! 突然、どうしたんですか!」「東神会」の組事務所のドア…(2021年3月25日)
第7回
「恋するぅ〜フォ〜チュンクッキぃ〜未来はぁ〜そ〜んな悪くないよ〜ヘへ〜へ〜イ〜」 直美が両手でハー…(2021年4月12日)
第8回
これ以上の言い訳は通用しない。 なにより、彼らを恐れて蛮行を見て見ぬ振りをする臆病な男に、星咲直美…(2021年4月26日)
第9回
広がる暗闇、鼻孔に忍び込むカビの臭い、クスクス笑う半グレ達の声、複数の犬の唸り声――粘着テープで目…(2021年5月10日)
第10回
アンソニー越し――トレードマークの毛皮のベストを筋骨隆々の素肌に羽織ったリアルビッグフット。 柄が…(2021年5月25日)
第11回
タクシーの車内に、獣が発するような唸り声が響き渡った。 運転手がルームミラー越しに、怯えた眼で後部…(2021年6月10日)
第12回
「いいか、よく見ておけよ」 大理石の作業台に載せた「ラブラディショコラ」を、直美がチョコレートナイ…(2021年6月25日)
第13回
物凄い形相で区役所通りを駆け抜ける裸に毛革のベストを羽織った大男を、酔客やホスト風の男達が驚いた顔…(2021年7月12日)
第14回
どこかの建物に連れ込まれるまで、三十分くらい車に乗せられていたような気がした。 少なくとも、数時間…(2021年7月26日)
第15回
鎖に縛られたまま床に転がされている直美は、ピクリとも動かなかった。  まだ、睡眠薬の眠りから覚めて…(2021年8月10日)
第16回
「直さん、ずいぶんと余裕ですね。第二の刺客と向き合っても、その余裕を保てるといいんですが」 海東が…(2021年8月25日)
第17回
工藤のサミングを受けた直美は、切り倒された大木のように仰向けに倒れた。「直さん!」 譲二は叫んだ。…(2021年9月10日)
第18回
「おいおい、どうした!? 頭を殴られ過ぎておかしくなっちまったか?」 下呂が気味が悪そうな顔で言った…(2021年9月27日)
著者プロフィール
著:新堂冬樹

新堂 冬樹Fuyuki Shindo

1966年大阪生まれ。98年『血塗られた神話』で第7回メフィスト賞を受賞し、デビュー。『僕の行く道』『百年恋人』『白い鴉』『君想曲』『紙のピアノ』『カリスマ』『無間地獄』『黒い太陽』『極限の婚約者たち』『誘拐ファミリー』など著書多数。感涙の純愛小説から裏社会を描いたノワールまで作風は幅広く、多くの読者の支持を得ている。

イラストレーター:岡田航也