小説
水底に眠る季節
あらすじ
雑誌社でアルバイトをする瑞希はある日ニュースで、小学校の頃住んでいた月沢村を目にする。その村は十三年前にダム建設によって水底に沈んだが、渇水によりダムの水が干上がり、廃村として姿を現したという。自然豊かで夜空の美しい村だったが、瑞希の記憶には痛ましい事件が残っていた。親友だったクラスメイトのひよりが、ある夏突然行方不明になったのだ。そしてもう一人のクラスメイトの少女が村で不審な溺死をしている。二つの事件は、どちらも未解決のままだった。雑誌社の上司から廃村で起きた事件を取材をするよう命じられ、ダムを訪れた瑞希だが、大雨に遭い山道で足を滑らせて意識を失う。目が覚めると、あの夏行方不明になったはずひよりが、小学生の姿のまま目の前に現れて……。