砂を含んだ風が吹く秋のある日、淑妃の飼い犬が御花園の外れで掘り当てたのは、ひとつの髑髏だった。いったい誰の髑髏なのか、恐怖と興味で後宮内は大騒ぎ。男装の昭儀・翠蘭は、皇帝である高義宗から、後宮の平穏を乱す事件を見過ごすわけにはいかないと、髑髏の謎を調べるよう命じられた。しぶしぶ事件を調査する翠蘭だが、行方不明者はさっぱり見つからず、そのうえ別の事件に行きあたり……!? 山育ちの男装妃とキレ者の美形皇帝による、男女逆転中華後宮ファンタジー、第三弾!