瞼を開けると、背後には飛び降りたはずの崖がそびえ立っていた。少年に助けられた私は、自分の過去を語り始める。「わたしは人を死なせました」。しかし、私は唐突にこの少年の眼差しを思い出した……。彼は20年前に死んだはずの……。「このミステリーがすごい!2000年版」第10位! 第16回小説推理新人賞受賞作「眠りの海」を含む処女短編集、待望の文庫化!