真面目に考えこまなくていいんじゃないですか?
賢くて世渡りがうまければ悩みはない……かといえば、さにあらず。誰だって悩みは尽きないもの。
人間てのは悩みを常に探し求めてる生き物なんじゃないか……とさえ思うけれど、この人もこんなことを感じているようだ。
「悩みって際限なく出てくるのよ。だから普段から気楽なほうに自分を持っていくしかないよね」
そう語るのは芸人のみやぞんさん。天然&天真爛漫さで人気を博し、テレビ、講演会、CM、イベント等で大活躍。人気バラエティ番組で世界各地でのロケに参加し、ご存じの方も多いはず。
SNSでたびたび話題になっていたみやぞんのお悩み相談を一冊にまとめた書籍『いろいろやりましたが、全力だすと壊れます。』が発売された。
「ロケで出会ったインドネシアのある民族はそもそも“幸せ”とか“不幸”とかの概念がないんだって。魚が獲れたらうれしい。獲れなかったら、獲れなかったなぁ~って思うだけ。別に落ち込んだりしない。それはねぇ、衝撃的だった」
いまの日本人は、嬉しいことがあっても、ちょっと落ち込むことがあっただけで、負の感情のほうに引っ張られがちなんじゃないだろうか。というのがみやぞんの感じるところなんだとか。
人気バラエティ番組で過酷な海外ロケに挑戦しているみやぞんだからこその体験や知識をベースに語られる言葉は、みんなを楽にする、やさしい言葉ばかり。
「お世話になってたテレビ局の敏腕プロデューサーがいたんだけどいつの間にか辞めちゃってたの。その人は番組作りに対して“命注いでるんだ”って感じで、めちゃめちゃ熱い想いを持ってたし、スタッフにも厳しかったし、いい番組作りに奮闘してる人だったの。でもこの業界でこういう熱い想いを持った人で辞めている人、何人もいる」
一生懸命に取り組むことは大事だし、みんな基本的には真面目に取り組むのがあたりまえ。
「でも完璧主義はしんどくなりがち。軽いものは浮き、重いものは沈んでいく時代。想いがさっぱりしていたり身軽なほうがうまくいきやすくて、自分なりの理想に執着しすぎたりするとうまくいかないこともあるんじゃないかなと思ったりするんです」
う~ん。気楽に言うけれど……現実そんなに甘くないっすよ~という方こそぜひ、読んでみてほしい。重力から解放されるとはいわないけれど、少しだけ心が浮く瞬間がある「言葉」があるはずだから。